私の不動産投資法、公開します(泥臭いけど再現性あり)

不動産投資

みなさんは投資という言葉を聞いたとき、何を思い浮かべますか。
株・FX・債権・金プラチナ・仮想通貨など、種類も様々ですよね。

そんな中で、筆者は「不動産」というジャンルに成り行きで投資することになり、
現在では自宅のほか、アパート1棟、区分所有マンション4部屋、借地1件を保有しています(ローンもあります汗)。

私は2011年に今の勤め先である不動産会社に就職し、そこから12年間不動産業界に携わっているサラリーマンです。

そんなただのサラリーマンの筆者が不動産投資を始めることになった成り行き・きっかけをあらためて思い返してみると、「この方法であれば誰もがそこまで高くないハードルで不動産投資を始められるのではないか」と思い、今回ご紹介させていただこうと思いました。

この記事はこんな人におすすめです。
・「現在持ち家を持っていない人」
・「不動産投資に興味があるけど、そこまでまとまった預金はないという人」

もちろんですが、今回ご紹介する内容は、法律に違反していたりする内容ではありませんのでご安心ください。ただその分、少々泥臭いといいますか、根気のいる内容かもしれません。

早速、ステップについてご紹介していきます。

【ステップ①】自分が住みたい(もしくは、ここなら住める)と思える物件を、自分が買えるよりもワンランク下の金額で購入し、実際にそこに住む。

「不動産投資が目的なのに、自分で住んでいたら意味がないじゃないか」と、いきなりつっこまれそうですが、実はここが私がおすすめする不動産投資法の大きなポイントです。

自分で住む物件としてまず購入する、その目的は、住宅ローンを組むことにあるからです。

住宅ローンとは、「その人が自分で住むための家に、金融機関からかなり低い金利で融資をしてもらえる」というものです。

一方で、不動産投資を目的とした事業用ローンは審査もなかなか通りづらく、なおかつ住宅ローンと比べて金利も上がってしまいます。
多くの人が、この事業用ローンを組んで不動産投資を始めようとするのですが、「審査が通らず資金調達ができない」、「金利が高いので返済が不安」という理由で断念してしまうという人も少なくありません。

そこで、ここでは住宅ローンによる融資をおすすめするのですが、ひとつ、大切な注意点をお伝えします。それは、不動産投資詐欺の相談で多いのが、悪い不動産会社に住宅ローンを組んで投資用物件を購入することを勧められ、その物件を言われるがままに賃貸に出していたところ、金融機関にそれがバレてしまい、一括繰り上げ返済を求められてどうしようもなくなってしまった、というものです。

【ポイント】住宅ローンの残債が残っている間は、物件を賃貸に出してはいけません。

このステップでは、将来的に第三者に貸すことを見据えつつも、あくまで「まずは自宅用として購入する」というものです。

私の場合は、今の勤め先に新卒で入社して3年目のときに、初めて不動産を購入しました。

このときは、のちに賃貸で貸し出すということは1ミリも考えておらず、「不動産売買の営業マンとして購入の経験をしたい」という理由だけで探し始めたため、予算もやや低めに設定していました。


当時の収入で私が住宅ローンを組む事のできるマックスの金額(約3,000万円)のおよそ半分の金額である1,500万円の埼玉の中古マンションを、住宅ローンを組んで購入しました。
私のケースではたまたま1,500万円でしたが、首都圏においては、探せば1,000万円以下でも、中古物件が多く売り出されています。

ちなみに、不動産購入には、「物件の金額+諸経費」をいうお金がかかります。この諸経費は、ざっくり「物件の金額の8%前後」になりますので、例えば1,000万円の物件を購入するためには、総額でおよそ1,080万円がかかるということになります。昨今の住宅ローンでは、諸経費も含めて融資を受ける人も多くいます。

まずはインターネット上で気になる物件があれば実際に内覧をしてみて、自分が住みたい(住める)と思える物件というのはどのようなレベルなのか、肌で感じてみると良いと思います。

【ステップ②】住宅ローンを繰上げ返済し、完済する。

最初にことわっておきます、このステップが、冒頭でもお話した少し泥臭い内容になります。

驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうです。ここでは、【ステップ①】で購入した物件の住宅ローンをひたすら繰り上げ返済していくのです。

「繰上げ返済なんてそんな簡単にできないのでは?」と思われる人も多いかと思いますが、賃貸住まいのほとんどの人が月々家賃5〜6万円を払っていることを考えると、年間で60〜70万円を居住費として、その家のオーナーさんに対して支払っているということになります。
これが持ち家になると、考え方を変えればその60〜70万円をそのままローン返済にあてることができますので、500万円〜1,000万円くらいの物件であれば、一定期間をかけて完済するということも、不可能な話ではないと思います。
そしてこれが、①のステップで予算を下げて物件を選ぶ大きな理由の一つです。

500万円~1,000万円という金額は小さくはないですが、住宅ローンという金利の低い融資を受けることができれば、あとは少しずつ時間をかけて返済するにはそこまで非現実的な金額ではない、ということです。

私の場合は、入社当時の職場環境から、毎日の残業はもちろん、休日出勤もほぼ毎週のようにしているような生活を送っていたため、お金を使う時間がありませんでした。
そのため給与自体はいたって平均的でしたが、預金だけはどんどん増えていきました。そして私は、その貯まった預金のほとんどをローン繰上げ返済に充てていきました。
借入当初1,500万円あったローン残高はみるみるうちに減っていき、物件購入から2年後には1,000万円を切りました。仕事が忙しかったため休日もほとんど遊ぶこともできず、ふとした時にネットで住宅ローンの返済予定表を開いては、順調に借入額が減っていく様を心の中でニヤニヤしながら眺めていました(気持ち悪いと自分でも思いますが、そのくらいしか楽しみがありませんでした)。
その後結婚もして、ダブルインカムになってからは、さらに繰上げ返済のスピードが加速し、物件購入からおよそ5年半で、1,500万円を完済するに至りました。

【ステップ③】住宅ローンを完済後、物件を他の人に賃貸として貸し出す。自分は他の物件を新たに購入する。

①と②のステップを経て、この③のステップで、晴れて大家生活が始まります。住宅ローンを完済した物件は正真正銘、あなたの完全な所有不動産となり、ここからは、あなたの資産を第三者に貸すということもなんの問題もありません。
そして、これまで住んでいた自宅を第三者に賃貸に出すと決めたら、ここでさらに、また新たに自分の住む他の物件を探し、住宅ローンを組んで二件目の購入に進みましょう。

私の場合は、第一子が生まれたタイミングでもあったため、もう少し実家にも近くて広い家に住み替えようという計画があがり、それまで住んでいた家を賃貸に出そうという話になりました。このとき、「売る」ではなく「貸す」という選択ができたのは、②のステップである住宅ローン返済が終わっていたからです。

繰り返しになりますが、住宅ローンとは、その人が住む家のためのローンであり、だからこそ金利も低くなっています。住宅ローンを組んだまま、その物件を賃貸に出してしまうということは、金融機関との間での契約違反になってしまうため、金融機関にそのことが発覚した際には金利が引き上げられ、さらには即刻一括返済を求められてしまうこともあります。

必ず②のステップを踏んでから、賃貸に出すようにしましょう。

【ステップ④】得られた家賃収入を、次の物件の住宅ローン返済に充てていく。

③のステップで得られた家賃収入を、次の住宅ローン返済にあてていき、次なるローン完済を目指していきます。②のステップで培われたローン繰り上げ返済のスキルに、家賃収入も加わることで、最初の物件の繰り上げ返済のステップのときよりも二件目の物件のほうがより早く、より楽にローン完済を目指すことができます。

【ステップ⑤】これまでの①~④のステップを繰り返していく。

あとは、この「完済→賃貸に出す→新たに住み替え→賃料収入により返済」の繰り返しを実践することで、保有不動産をどんどん増やしていくことができます。そして増えれば増えるほど賃貸収入が増えていきますので、繰り上げ返済のステップが楽になっていきます。

私の友人は、最初に500万円ほどのワンルームの中古マンションを自宅用に購入し、今回のステップを繰り返すことで現在8戸ほどの不動産を保有するに至っています。

最初はローンの繰上げ返済もなかなか大変かもしれませんが、賃貸収入が増えていけばいくほど、返済効率も上がっていきますので、徐々に楽になっていきます。

以上が、まとまった頭金を必要とせずに、一般の人でも不動産投資を始められる、合法かつ現実的な方法です。

今回ご紹介したステップをお勧めできる理由は大きく2つあります。

○物件が選びやすい
不動産投資を始めようとする人の多くが、「どういう物件を選べばいいかわからない」という壁に直面します。今回の方法では「自分が住む」という目的で探すことになりますので、自分の物差しで判断ができるという側面があり、また、自分が住めると思える物件は、いざ賃貸に出すときも借り手が付きやすい(選ばれやすい)という利点もあります。

ローンを組みやすい
ローンには、「住宅ローン」と「事業融資(不動産担保ローンなどの投資用のローン)」の大きく2種類がありますが、圧倒的に住宅ローンの方が多くの人にとって利用しやすく、さらに金利(=融資額に対してかかる利息)も低く借入ができます。そして、この住宅ローンは“その人が自分で住むため家のためのローン”のみに使えるため、今回のステップに合っているのです。

いかがだったでしょうか。

初めて不動産を購入しようとする人の多くが、自分がローンを組むことのできるマックスぎりぎりの予算でマイホームを購入します。これが悪いということを言うつもりははまったくありませんが、現代の日本において、「資産をどう増やしていくか」ということは非常に注目されているトピックでもありますので、不動産投資に興味があるという人の参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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