みんな、いくつの物件を見くらべてマイホーム購入するの?

マイホーム購入

筆者が不動産仲介業(売主さん、買主さんのマッチングを行う不動産屋さん)の営業として働くなかで、マイホームを探すお客さんからよくいただく質問が2つあります。

質問その1
「皆さんだいたい何件くらいの物件を見学してから購入しますか?」
質問その2
「皆さん物件を見始めてからだいたいどのくらいの期間で購入物件を見つけますか?」

そして、この2つの質問をいただくときのお客さんには「ある共通点」があります。

それは、気に入る物件がまさに見つかったタイミングであることが多い、ということです。

私もこれまでマイホーム購入を2回経験しているのでわかりますが、この質問をしてくるお客さんがどういう心理状態かというと、こんな感じです。

頭の中『すごく気に入った物件が見つかった。気に入っている、ぜひ購入したい。…いや、いったん落ち着け。とはいえ大きな買い物だ。すぐ決めてしまっていいのだろうか?でもすぐ決めないと他の人に取られてしまうかもしれない。…知りたい。みんな、どうやって購入に踏み切るのだろうか。みんなは何件くらい見たのだろうか。見初めてどのくらいでみんな購入するのだろうか。知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい・・・』

…という、自分が良いと思える物件に遭遇して脳内にドーパミンが流れているのを確実に認めつつも、かたや少しでも冷静な判断を下したい。
そんなせめぎ合いが頭の中で起きて混乱しはじめた状態のときに、この2つの質問が出てくることが多いんです。

これまでの12年間の営業経験から、これらの質問に真面目に答えるとすると、こうなります。

「皆さんだいたい何件くらい物件を見学してから購入しますか?」
→平均するとだいたい「5物件」くらいです。

「皆さん物件を見始めてからだいたいどのくらいの期間で購入物件を見つけますか?」
→平均するとだいたい「3週間」くらいです。

はっきりと断っておきますが、あくまで平均の話なので、「○件見学して決めるのが正解」というお話ではありません。

ひとつの物件だけを見学して、それが気に入って、そのまま1週間後に購入契約をするという人も少なからずいますし、10件以上の物件を見学して、お気に入りの物件に巡り会う人もいます。

それでも、平均的には3週間くらいの期間で、5物件くらい見比べて、マイホームを見つけられるというのは、人生最大とも称される買い物にしては、少し早い決断ではないかと感じる読者の方もいらっしゃると思います。その要因をお話するにあたって、過去と現在のマイホーム探しの形について、少し触れたいと思います。

過去と現在のマイホーム探しの形
昭和〜平成前半くらいまでの時代は、まだインターネットがそこまで普及していなかったこともあり、マイホームが欲しいと思ったら、まず近所の不動産屋に自ら足を運んで希望の条件を伝えて、営業マンから「こんな物件ありますよ。」と紹介された物件の中から吟味していく。この形が一般的でした。

それが現在は、通勤しながら、家事しながら、寝付きの悪い夜にただ横になりながら、スマホで物件情報を見られる時代になりました。

いつでもどこでも数多くの物件情報を確認できると、次第にエリアの相場や条件の良し悪しについて、その人それぞれの物差しが出来上がっていきます。

そうして出来た物差しによって、気になる物件とそうでない物件が振り分けられ、既に検討物件がかなり絞られた段階になったところで、不動産会社に問い合わせをし、実際に物件見学を始める。これが現在のマイホーム探しのメジャーな形です。

意外かもしれないですが最近では、
「ひとつ物件を見学してすぐ購入を決断」という即決タイプの人も増えています。
(そしてこの即決タイプの人であっても、冒頭の2つの質問はやはりよく聞かれますが。笑)

つまり、何が言いたいかといいますと、これだけ情報化が進んでいて、多くの物件情報をタイムリーに受け取れるようになったことで、探す人も昔と比べて判断の軸(物差し)を持ちやすくなっているということです。

筆者も昔から自他共に認める感覚派で、あらゆることを直感で決める人間です。

これまで二度のマイホーム購入についても、インターネットでざーっと情報を見て、「これだ」と思った物件だけを現地見学して、そのまま購入しています(2回とも)。
それでも幸いなことに、購入を後悔することなく過ごせているので、今のところ家族にも恨まれてはいません(ほっ)。

これからマイホームを探したいと考えている方は、ご自身のペースで、納得いくまで物件を見比べてください。
楽しみながら、そして素敵なマイホーム探しができることを願っています。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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