敷地延長【通称シキエン】の魅力

さまざまな不動産

こんにちは。本日は、不動産の専門用語をひとつご紹介したいと思います。

今回ご紹介するのは「敷地延長(しきちえんちょう)」です。

不動産業界ではこれを略してシキエンと呼ばれています。

このシキエン、「旗竿地(はたざおち)」とも呼ばれたりしますが、要するに画像のような旗型の土地のことをいいます。

街中では結構見かけることも多いですよね。

なぜ、このような形の土地があるの?と不思議に思う人も多いと思います。

なぜ、シキエンがあるの?
「建物を建築するための土地は、道路に2m以上接していないといけない」というルールが、建築基準法という法律で定められているのですが、このルールを守るために、このシキエンのような形状の土地があるのです。

そんなシキエンですが、とても魅力がある不動産のひとつなんです。今回は、シキエンの魅力について、いくつかご紹介させて頂きます。

■整形地と比べて価格が安い

シキエンに対して、正方形に近い四角い土地を「整形地(せいけいち)」といいます。

よく新築の建売住宅の現場などで、「手前に整形地、奥にシキエン」という二つの区画にそれぞれ建物が建築された2棟現場の分譲地があったりすることも多いのですが、ほとんどの場合でシキエンの方が安く価格設定されています。

理由としては、日本の不動産流通の中で、「『整形地≧シキエン』という価値観が根付いているから」というだけなのですが、立地条件は同じ、建物の大きさも整形地の区画と変わらないことが多く、それでいてお財布に優しいのがシキエンです。

■小さな子どもがいても安心

車通りの多い道路に面している場合でも、シキエンには通路部分(旗竿部分)が確保されていますので、玄関を出て子どもがすぐに道路に飛び出すという心配がなく、小さなお子さんのいる家庭も安心できる不動産なのです。それだけでなく、通路部分ではミニプールなどを楽しんだり、子どもの遊び場としても活用できたりします。

■プライバシーが守られる

通路部分があることで、第三者が行き交う道路からは離れた位置に建物が建ちます。そのため、道ゆく人の視線も気にならず、プライバシーが守られます。一方で、道路に面している四角い土地(整形地)の場合はこの逆で、道路からの視線が気になり、常にレースカーテンを閉める必要がある…なんていう声もよく聞きます。

周りを家に囲まれていてなんだか落ち着かないのでは?という質問もよくいただきますが、シキエンに住んでいる人々から言わせると、「どちらかというと守られている感覚のほうが強い」のだそうです。

■敷地に無駄がなく、手入れが楽

四角い土地(整形地)の場合、敷地内に建物以外に庭スペースが設けられたりしますが、シキエンの場合は通路部分(旗竿部分)もコンクリートできれいに土間打ちされていることが多く、建物の周りも基本的に人が一人通るだけのスペース隣家との適切な間隔が設けられているだけというケースが多く見られます。

つまり、必要最低限の空間はしっかりと確保されているが、それ以外に敷地にほとんど無駄なスペースがないため、敷地の手入れがすごく楽なのです。これもシキエンの特長のひとつです。

お客さんのお話を聞いていると、最近では庭は必要ないという人も少なくないので、効率的な敷地利用ができるシキエンは、これからの時代に合った不動産なのかもしれません。

■通路(旗竿)部分のアレンジを楽しめる

シキエンの通路(旗竿)部分をアレンジしているお宅を結構見かけるのですが、とても素敵な空間が創り出されていて、訪れたお客さんを上品に出迎えてくれるようなアプローチになっていて、カッコいいんです。

おしゃれなアレンジが紹介されている外部リンクを貼りますので、気になる方はチェックしてみてください!

https://www.yu-kikobo.com/blog/exterior-5/

いかがでしたでしょうか?

私もこれまで仕事でいくつものシキエンをお取引してきました。

その度に、シキエンの魅力を発見、再確認しています。

なんとなく四角い土地(整形地)のほうがいいのかな…とこれまで思っていた方、ぜひシキエンもご検討してみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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